理 事 長 挨 拶

平成24年4月

公益財団法人 額田医学生物学研究所

理事長 額田 均

 

 本研究所は、当時国民病と言われた結核の克服を目指し、額田晋(東邦大学創立者)により昭和14年(1939年)に設立されました。結核の治療・研究施設としての役割を果たす一方、昭和30年代からはがん研究も加わり、大きな成果をあげました。その後、平成になり末梢神経障害、特に糖尿病、加齢に伴う末梢神経障害の研究という新たな領域に方向転換が図られ、現在に至っています。

 

 糖尿病などの生活習慣病、および高齢化社会における老年病の克服は21世紀における最大の課題です。本研究所では、これらの糖尿病・加齢に伴う末梢神経障害の病因解明・新規治療の開発のため、基礎医学と臨床医学の二つの側面から研究を進めています。

 

 本財団には、研究室・動物施設などの研究施設と、外来・入院診療施設を備えた付属病院があり、末梢神経障害に関する基礎的研究および診療を通じての臨床的研究の成果は年報に収録され、国内外の学会で多大な評価を得ています。なお、末梢神経障害の症状などについては、これに続く本研究所の「末梢神経障害とは」をご覧ください。

 

 平成18年に新たな公益法人制度が公表されて以来、財団としては公益法人を移行先として綿密な情報収集を行ってきました。その結果、本年4月には「高齢者の末梢神経障害の研究」を事業目的として、内閣府より公益財団法人としての認定を受けました。

 

 現在、日本には末梢神経障害の研究を目的とした研究所はなく、いずれは日本における末梢神経障害の総合的な研究所に発展させ、「末梢神経障害を克服すること」が本研究所の最終目標です。その目的は、額田晋が掲げて以来の「医学の進歩に寄与し、人類文化の進展と福祉に貢献する」という理念を永続かつ実践することにあります。